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ジャコメッティ展 [notes]

国立新美術館にジャコメッティ展を観に行きました。
この展覧会も一部写真撮影OKのエリアがありました。最近こういうのが流行りなのでしょうか。
一枚撮ってみました。チェース・マンハッタン銀行からの依頼を受けて、ニューヨークの広場のために制作された3点だそうです。
IMG_0501.jpg

ジャコメッティと言えば細い針金のような人物像で有名です。
真近で見て感じたのはジャコメッティの人物像たちと私との間にある絶望的とも言える隔たりでした。手で触ることができるほどの距離にいるのに決して触れることができないという感覚。

群像作品においても、一体一体は孤独で他の彫像たちと決して触れ合うことがない。
お互いの存在にまるで気づいていないか(あるいは関心がないか)のようです。
彫像たちはそれぞれが「孤独」から逃げるように足早に歩き去る。あるいは立ち尽くす。
よくわかりませんが、こういうのを「実存主義」というのでしょうか。

現代に生きる私たちは「孤独」を抱えています。
それは友達がいないとか家族がいないとかいった孤独ではありません。
もっと根本的なそして絶対的な他者との隔たりです。
ジャコメッティの作品群は私たちにその現実を突きつけます。



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