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靉嘔展 [notes]

三鷹市美術ギャラリーで開催中の靉嘔(あいおう)展を観た。
靉嘔といえば虹。会場は虹色の作品で埋め尽くされていた。
虹色で様々なバリエーションの絵を描いた画家、という程度の認識しか私にはなかった。
しかし、今回初めてまとまった作品を目にしてその緻密な色遣いに圧倒された。
とても敵わないと思った。
会期中にもう一度観に行こうと思う。

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描けない [notes]

ここ数年、ほとんど絵を描いていない。
展覧会に足を運ぶこともなくなった。
自分にとって絵とは何だったのか?
坂崎乙郎の『絵とは何か』や岡本太郎の『今日の芸術』を心躍らせ読んだのはもう40年近く前。
今になって自分がどこを歩いているのかわからなくなった。
それでも人生は続く。
Life goes on.



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永い言い訳 [notes]

西川美和監督の作品はいままで3本観た。
私が好きな映画監督のひとりだ。

今回は同タイトルの映画を観た後、小説を読んでみた。
突然の事故で妻を失ってしまった主人公を中心とした物語。
小説では、主人公以外の登場人物の視点からも物語が語られる手法が取られている。
それが主人公の再生の道のりを多面的に照らし出している。

映画も良かったが、小説も素晴らしかった。


永い言い訳 (文春文庫)

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  • 作者: 西川 美和
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2016/08/04
  • メディア: 文庫



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  • 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
  • メディア: Blu-ray



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サイレント・ブレス [notes]

相方の死と向き合う術がわからず苦しんだ。
「死」をテーマにした本や映画を貪るように読んで、観た。
そんな小説の一つがこれ。
終末期医療を題材にした6つのエピソード。
相方の闘病生活で経験したこと、考えたこと、悩んだことがオーバーラップする。
読み終えて、冒頭の著者の言葉をもう一度読み返す。

以下引用
サイレント・ブレス
 静けさに満ちた日常の中で、穏やかな終末期を迎えることをイメージする言葉です。   多くの方の死を見届けてきた私は、患者や家族に寄り添う医療とは何か、自分が受けたい医療とはどんなものかを考え続けてきました。   人生の最終章を大切にするための医療は、ひとりひとりのサイレント・ブレスを守る医療だと思うのです。

(南杏子著『サイレント・ブレス』より)


サイレント・ブレス 看取りのカルテ (幻冬舎文庫)

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  • 作者: 南 杏子
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2018/07/12
  • メディア: 文庫



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江上茂雄展 [notes]

武蔵野市立吉祥寺美術館で『江上茂雄:風景日記 diary/dialogue with landscapes』(2018年5月26日〜7月8日)を観てきました。
私はこの画家のことをまったく知らなかったのですが、たまたま目にしたチラシの絵が気になって自宅も近いので観に行ってみました。
結果、素晴らしい画家に出会うことができて感激です。

幼い頃から画家として生きる決意をしていたようですが、家庭の経済的事情で美術学校へ進学せず、会社勤めをしながら独学で絵を描き続けた画家です。定年退職後はひたすら制作に没頭したということです。
2014年に101歳で亡くなるまでに2万点以上の作品を残したそうです。

使っている画材はほとんどが小学生でも馴染みのあるクレパス。そして定年退職後に病気をしてからは水彩。
題材もどこにでもある身近な風景を描いています。
エキセントリックな表現をしているわけでもありません。

クレパスだけでこれだけの表現ができるということを見せつけられて、私の創作意欲も刺激されました。

20年以上にわたって定点観測で描き続けた風景画がずらっと100点近くまとめて展示されている様は圧巻でした。(会場内は最近の流行りで撮影OK)
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いのくまさんの猫 [notes]

渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムに『猪熊弦一郎展 猫たち』を観に行きました。
私も色々な画家たちの描いた猫を見ていますが、猪熊弦一郎の猫はかなり好きです。
なかでも、チケットにも使われている「猫と食卓」という作品は白眉だと思いました。
テーブルの上で猫たちが食事をしている光景ですが、青と黒と白のコントラストと構図が素晴らしいです。そして食事する猫たちの表情の可愛さ。たまりません。



心癒される展覧会でした。

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熊谷守一 [notes]

国立近代美術館で開催されていた『熊谷守一展』、見逃してしまいました。残念。
5月には晩年の熊谷守一をモデルにした映画『モリのいる場所』が公開されるようです。こちらも楽しみです。

私が熊谷を知ったのは高校生の頃に美術全集で見た『陽の死んだ日』。
以来なぜかずっとこの絵が頭から離れませんでした。
この歳になって私も特別な経験をしてようやくわかりました。
熊谷は悲しみを絵で表現をしようとしたのではなく、ただ単に描かずにはいられなかったということ。
絵を描くことだけが愛する子の死という現実と向き合うための唯一の術であったということ。

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フジコ・ヘミングのラ・カンパネラ [notes]

以前から行きたかったフジコ・ヘミングのコンサート。
チケットを貰ったので日曜日に上野の東京文化会館に行ってきました。
上野は十数年ぶり。
クラシックのコンサートなんて20年ぶり。
一人でコンサートに行くのは初めて。

フジコさんの人柄のおかげか暖かい雰囲気のコンサートでした。
下手くそなどという批判も多いですが、私は彼女の弾くラ・カンパネラが好きです。

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ジャコメッティ展 [notes]

国立新美術館にジャコメッティ展を観に行きました。
この展覧会も一部写真撮影OKのエリアがありました。最近こういうのが流行りなのでしょうか。
一枚撮ってみました。チェース・マンハッタン銀行からの依頼を受けて、ニューヨークの広場のために制作された3点だそうです。
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ジャコメッティと言えば細い針金のような人物像で有名です。
真近で見て感じたのはジャコメッティの人物像たちと私との間にある絶望的とも言える隔たりでした。手で触ることができるほどの距離にいるのに決して触れることができないという感覚。

群像作品においても、一体一体は孤独で他の彫像たちと決して触れ合うことがない。
お互いの存在にまるで気づいていないか(あるいは関心がないか)のようです。
彫像たちはそれぞれが「孤独」から逃げるように足早に歩き去る。あるいは立ち尽くす。
よくわかりませんが、こういうのを「実存主義」というのでしょうか。

現代に生きる私たちは「孤独」を抱えています。
それは友達がいないとか家族がいないとかいった孤独ではありません。
もっと根本的なそして絶対的な他者との隔たりです。
ジャコメッティの作品群は私たちにその現実を突きつけます。



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ヴォルスとロスコ [notes]

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相方の生前から二人で行きたいねと話していた川村記念美術館に行ってきました。

当日は7月1日。翌日まで開催中だった『ヴォルス展』を観ることができました。
ヴォルスは死後になってアンフォルメルの先駆けのような存在として注目を集めた人です。
有機的で神経質な線と滲んだ淡い色彩に惹かれます。
初めてまとまった数の作品を観ることができました。
この展覧会に限り会場内での写真撮影OK。静かな会場内で数枚撮ってみました。
そして、ずっと行きたかったロスコ・ルーム。
思ったよりも小さな部屋です。
薄暗い照明の部屋の壁一面にシーグラム壁画と呼ばれるロスコの作品群。
部屋の中央のソファに腰掛けてぼんやりと四方の壁を眺めます。
目が部屋の暗さに慣れるに従ってロスコ作品の赤い矩形が表情を変えます。
ロスコ作品の不思議な魅力を堪能しました。


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